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寿都 沖の魚たち

「ねぇねぇ、私達がお役に立ってる山ちゃんが最近ばったり級友に会ったんだと。
その人、昔はそこそこだったんだけどかなりのおばさんになってたらしい。」

「カルシウム不足してんでないの?」

「んだ。牛乳が苦手ならしい。」

「だから牛乳嫌いは生たきしらすだっちゅうの。」

「最近、山ちゃんとこの生たきしらす、つまり私達を初めて食べたんだって。」

「それって友達甲斐ないっしょや。」

「うん。だけど佃煮が嫌いなんだとさ。」

「なんでまた。」

「その人のお母さんは好きで某社の佃煮を時々買ううらしいんだけど、甘過ぎて
ごはんのおかずにならないからだとさ。」

「そういう人は多いかも。」

「そんで、私達がすっごくおいしかったから生たきって何、何?って聞かれたって。
しかも、生たきじゃなくて生きたって読んでたらしい。山ちゃん椅子から落ちそうに
なったけど、海から獲ってすぐいろんな栄養分が抜けないうちに釜で炊き上げて
加工するからおいしいんだって説明したんだわ。」

「ふんふん。こういう人もいるから山ちゃん、もっと宣伝しなきゃだめだべさ。
なんたって苦労して作った味が自慢の山ちゃんちだも。」

「そうだー。その人もさ、友達にどんどん紹介するって言ってくれたとさ。」

「そりゃ良かったわ、がんばって栄養つけるべし。」

「地球はみんなで助け合って生きてるの。だから人間は海をもっと大事にしなきゃ
私達もお役に立てなくなる。」

「いいこと言うねー、もっともだ。その点寿都の海は住みやすいから助かるよ。」

「ねー!そんじゃ今日も泳いでこ。」

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